🏥 産婦人科 初診で聞きたい「乳腺炎を防ぐ授乳のコツ」
乳腺炎は、乳房に細菌が侵入したり、母乳が滞る(うっ滞**)ことで炎症を起こす病気です。特に産後間もない時期に起きやすく、発熱や痛みを伴うため**、予防が非常に重要**です。
産婦人科や助産師から指導される予防の基本は、「おっぱいの中の母乳をしっかりと出し切ること**」**です。
乳腺炎を防ぐために実践したい授乳のコツを解説します。
1. 最重要ポイント:正しい「吸着(ラッチ)」をマスターする
赤ちゃんがおっぱいを上手に深く咥えられているかどうか(ラッチ)が、母乳をスムーズに出し切れるかを左右する最も重要な要素です。
| コツ | 具体的な方法と理由 |
| 乳輪まで深く咥えさせる | 赤ちゃんの口を大きく開けて、乳首だけでなく「乳輪」まで深く含ませます。これにより**、乳管がつぶれずに母乳が効率的に吸い出されます。 |
| お母さんと赤ちゃんを密着させる** | 赤ちゃんの胸とお母さんの胸がくっつくように、抱き寄せると深く咥えやすいです。体が離れていると**、乳首だけを吸ってしまいがちです。 |
| 授乳ポジションを変える** | 毎回同じポジションで授乳すると、乳房の一部に母乳が残りやすくなります。縦抱き、横抱き**、脇抱きなどをローテーションし**、様々な角度から乳房を刺激して全ての乳腺を空にするよう心がけ**ましょう。 |
2. 頻度とリズム:溜めずにこまめに出し切る
母乳が溜まった状態が長く続くと、乳管が詰まりやすくなり**ます。
赤ちゃんのサインに合わせて頻回授乳を行う**: 授乳間隔が長くなりすぎないよう**、赤ちゃんが欲しがったらすぐに与える「自己需要**」の授乳を基本とします。**
夜間も長時間空けない: 夜中に間隔が空きすぎると詰まりの原因になりやすいです。詰まりやすい方は、夜中に一度搾乳するなどの対応も検討します**(産婦人科や助産師に相談)。
張りやしこりを感じたらすぐに対応: 授乳後にも乳房にしこりや張りを感じたら**、搾乳やマッサージでその部分の母乳を出し切ることが大切**です。
3. セルフケアと日常生活の注意点
乳腺炎は体調や生活習慣にも影響を受け**ます。
休息と睡眠をとる: 疲労や睡眠不足は免疫力を低下させ**、乳腺炎のリスクを高めます。赤ちゃんと一緒に休むなど**、意識的に休息をとりましょう。
乳房を圧迫しない**: きついブラジャーや授乳ブラのワイヤー、うつ伏せ寝は乳管を圧迫し**、母乳の流れを妨げます。ゆったりした衣類を選び**ましょう。
食事の注意: 過度な脂肪分の摂取**(特にケーキ**、揚げ物など**)は母乳をドロドロにし**、詰まりやすくすることがあります。バランスの良い食事を心がけ**ましょう。
水分補給をしっかり**: 血液や母乳の流れを良くするために、水やノンカフェインの飲み物で水分補給を十分に行います。
🚨 要注意!こんなサインが出たらすぐに受診
ご自身でのケアを行っても改善しない場合や、以下の症状が出た場合は、速やかに産婦人科または乳腺外来を受診してください。
乳房の一部が赤く腫れ**、激しい痛みがある**。
38℃以上の高熱が出たり**、寒気や関節痛がある**。
乳房のしこりが数日続いても解消しない**。
初診の際に、助産師さんから直接授乳の姿勢や抱き方を指導してもらうことが最も確実な予防に繋がります。ぜひ積極的に相談してみてください。