生理が来ない…初診で婦人科に相談する際の「伝え方のポイント」
生理が予定通りに来ないと、病気ではないかと不安になりますよね。婦人科の初診で緊張してしまうのは当然ですが、医師にあなたの状態を正確に伝えることが、適切な診断とスムーズな治療への第一歩になります。
ここでは、生理が来ない(無月経や希発月経)という悩みを相談する際に、初診で必ず伝えるべき情報と、具体的な伝え方のコツを解説します。
1. 医師に必ず伝えるべき「最重要情報」
診察では、現在の状況だけでなく、過去の月経(生理)周期や生活の変化が非常に重要になります。以下の3つの情報を具体的にメモしておきましょう。
1. 「いつから、どれくらい」来ていないか
単に「生理が遅れている」ではなく、「どのくらいの期間来ていないか」を明確に伝えましょう。
具体的な伝え方:
「〇ヶ月(例:3ヶ月)生理が来ていません。」
「最後に生理が来たのは〇月〇日です。」
「いつもは〇日周期で来ていましたが、今回は〇日以上遅れています。」
2. 「妊娠の可能性」の有無
妊娠は生理が来ない最も一般的な理由です。性交渉の経験や妊娠を希望しているかどうかは、治療方針を左右する重要な情報です。
具体的な伝え方:
「妊娠の可能性があります。」(直近の性交渉日も伝えられるとより良い)
「性交渉の経験がありません。」(内診を伴わない検査の選択肢が増える場合があります)
「妊娠の希望はありませんが、念のため検査をお願いします。」
3. 「体の変化やストレス」の有無
ホルモンバランスは、体重や精神的なストレスに非常に敏感です。最近の生活の変化で心当たりのあることを伝えてください。
具体的な伝え方:
「最近急激に体重が〇kg増えた(または減った)のですが、関係ありますか?」
「仕事で大きなストレスや疲れを感じています。」
「激しい運動(ダイエット)を始めたのですが、生理が止まってしまいました。」
2. 診察前に準備しておくと役立つ「メモ事項」
さらに詳しく伝えることで、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)や甲状腺の病気など、無月経の原因となっている可能性のある病気の診断に役立ちます。
1. 過去の月経周期と初潮の年齢
初潮の年齢(初めて生理が来た年齢)
以前の月経周期は安定していたか、それとも昔から不順だったか。
生理が来る周期(例:以前は28日周期だった、昔から40日周期だったなど)
2. 他の気になる症状
生理が来ないこと以外に、体や肌に何か変化がないか確認しましょう。
顔のニキビ(特に顎周りのひどいニキビ)や体毛が濃くなったなど、男性ホルモンが増えている兆候。
ひどい冷えやむくみ、全身の倦怠感や抜け毛など、甲状腺機能の異常を疑う症状。
腹痛やおりものの異常、不正出血(生理とは違う時期の出血)の有無。
3. 服用している薬やサプリメント
現在飲んでいるすべての薬、サプリメント、漢方薬をリストアップして伝えましょう。特にピルや精神安定剤など、ホルモンバランスに影響を与える可能性のある薬は重要です。
3. 初診での「伝え方のコツ」と心構え
1. メモを活用し、正直に伝える
診察室では緊張して頭が真っ白になることがあります。事前に用意したメモを参考に自分の言葉で伝えるか、メモを医師に渡して一読してもらいましょう。答えにくいデリケートな情報(性交渉の有無など)も、正確な診断のために必ず正直に伝えてください。
2. 検査への希望を伝えておく
内診(腟内からの診察)に抵抗がある場合は、初診時に**「内診は可能ですか?」「性交渉の経験がないので、お腹の上からの超音波検査を希望します」**などと伝えておきましょう。内診を避ける別の検査方法を提案してくれる場合があります。
生理が来ない状態を長く放置すると、妊娠しにくい体質になったり、子宮体がんのリスクが高まったりする可能性もあります。不安な気持ちを抱えたままにせず、一歩踏み出して専門家に相談してくださいね。