産婦人科初診で「なんて言う?」夫婦で受診するメリット・デメリット


「妊娠したかも」という初めての診察は、不安が大きいものです。一人で行くか、パートナーである**夫(パートナー)**に付き添ってもらうか、悩む方も多いでしょう。

夫婦で初診に臨むことは、赤ちゃんを迎える準備として非常に有意義ですが、いくつかの注意点もあります。

ここでは、産婦人科の初診に夫と一緒に行く際のメリット・デメリットを詳しく解説します。


1. 妊娠初診に夫と一緒に行くメリット

夫婦で一緒に初診を経験することは、「二人で親になる」という意識を共有する最高のスタートになります。

① 父親になる自覚が芽生えやすい

男性は女性のように体に変化がないため、妊娠の実感が湧きにくいものです。しかし、初診でエコー検査(超音波検査)を一緒に見て、赤ちゃんの小さな心拍胎嚢を確認することで、「自分たちの赤ちゃんがいる」という具体的な実感が湧きやすくなります。これは、その後の父親としての自覚や協力意識を高める上で非常に重要です。

② 医師の説明を正確に共有できる

初診では、妊娠確定の有無だけでなく、今後の生活上の注意点(薬、食事、感染症予防など)、妊娠継続に必要な検査など、重要な説明がたくさんあります。緊張していると、つい聞き逃したり、記憶があいまいになったりしがちです。夫が一緒に聞くことで、情報の聞き漏れを防ぎ、夫婦間での認識のズレがなくなります。

精神的な安心感が得られる

妊娠初期は、つわりなどで体調が不安定な上、診察や検査への不安も大きくなります。特に、万が一子宮外妊娠流産など、予想外のトラブルが見つかった場合でも、夫が隣にいるだけで大きな精神的な支えになります。

重要事項の意思決定をその場で行える

血液検査や初期のスクリーニング検査など、初診時に今後の検査について確認されることがあります。夫婦で一緒にいることで、その場で相談し、意思決定をすることができます。


2. 妊娠初診に夫と一緒に行くデメリットと注意点

良いことばかりのように思えますが、初診時の夫の付き添いには、場所やタイミングによる制約やデメリットもあります。

① 診察や内診の際に気まずい

内診(経腟エコー)は、デリケートな部分の診察です。夫が待合室で待っている場合が多いですが、診察室への立ち入りを制限している病院も多くあります。しかし、エコー確認時のみ夫が立ち入っても良いとしている病院もあります。あなたが内診中に夫がいることに恥ずかしさや抵抗を感じる場合は、正直に伝えましょう。

② 病院の待ち時間が長くなる

産婦人科の外来は非常に混雑していることが多く、待ち時間が長くなりがちです。忙しい夫の貴重な休みや仕事の時間を削って付き添ってもらうことに、申し訳なさを感じるかもしれません。

③ 病院によっては付き添い制限がある

近年、感染症対策や院内の混雑緩和のため、付き添い自体を不可としている病院やクリニックが増えています。初診前に必ず、付き添いが可能かどうか、また、診察室に入れるかどうかを電話で確認してください。

④ 夫が診察室に入れない場合の気まずさ

夫が付き添いを希望していても、病院のルールで待合室までしか入れない場合があります。診察室に入れなかった場合に、夫が「自分は蚊帳の外だ」と感じたり、あなたが「来てくれたのに悪いな」と感じたりする可能性があります。


3. 初診時の夫のベストな役割

もし夫が付き添うことができた場合、最大限にメリットを活かすために、以下の役割分担を提案してみましょう。

役割具体的な行動目的
記録係医師や看護師の説明をメモする。特に薬や食事の注意点を記録する。緊張で聞き逃すことを防ぎ、自宅での生活指導に役立てる。
質問係事前に決めておいた質問リストを落ち着いて医師に確認する。ママの不安を解消し、夫婦二人で疑問点をクリアにする。
体調サポート待ち時間中、つわりなどで体調が悪いときにすぐに介抱できる体制を整える。ママの体調を最優先にし、体調不良が悪化するのを防ぐ。

初診は、妊娠の確定と安全を確認する大切な時間です。夫婦にとって何が一番安心で有意義かを話し合い、最適な形を選んでくださいね。