街頭募金と偽電話詐欺:見分けるためのポイントと注意点
残念ながら、世の中には悪質な詐欺が存在し、善意につけ込もうとする手口が後を絶ちません。特に、街頭募金や、身内・知人を騙る電話詐欺は、身近なところで注意が必要です。ここでは、それぞれの詐欺を見分けるためのポイントと、被害に遭わないための対策を解説します。
街頭募金:悪質な募金詐欺を見抜くには?
街頭で活動する募金活動には、多くの信頼できる団体がありますが、残念ながらその中に紛れて悪質な詐欺も存在します。見分けるためのポイントはいくつかあります。
団体の正式名称と活動内容の確認: 募金箱に貼られている団体の名称は明確か、活動内容を具体的に説明できるかを確認しましょう。団体のウェブサイトなどで、活動実績や財務状況が公開されているかもチェックすると良いでしょう。
募金箱の管理: 募金箱に「〇〇団体」といった名称が明記されているか、封がされているかなどを確認します。透明な募金箱で、中身が見えるようになっているかも一つの目安です。
担当者の身なりと説明: 担当者の身なりが清潔で、活動内容について分かりやすく説明できるかどうかも重要です。不自然な誘導や、個人情報をしつこく聞き出そうとする場合は注意が必要です。
領収書の発行: 領収書の発行を依頼し、団体の正式名称や連絡先が記載されているか確認しましょう。領収書の発行を断る、あるいは適当なものを渡す場合は疑うべきです。
その場で現金やカードを要求: 即座に現金やキャッシュカードを要求されたり、ATMへ誘導されたりする場合は、詐欺の可能性が非常に高いです。
【対策】
少し立ち止まって観察する: 忙しい時でも、少し時間を取って募金活動の様子を観察することが大切です。
不明な点は質問する: 少しでも疑問に感じたことは、遠慮なく質問しましょう。納得できる説明が得られない場合は、募金しないのが賢明です。
事前に団体の情報を調べる: 支援したい団体が決まっている場合は、事前にウェブサイトなどで活動内容や信頼性を確認しておくことも有効です。
偽電話詐欺:身内や知人を騙る電話に注意!
「オレオレ詐欺」に代表される偽電話詐欺は、声色や話し方で親しい間柄を装い、金銭をだまし取ろうとします。
「かかりにくい」「名前を名乗らない」: 電話に出た際に、相手が名前を名乗らなかったり、「声が小さくて聞き取りにくい」などと言ったりする場合は注意が必要です。
「風邪をひいて声がおかしい」「声が出にくい」: 声質が変わる理由を不自然に説明する場合も、詐欺を疑うべきです。
「緊急でお金が必要」「すぐに振り込んでほしい」: 事故、逮捕、借金、保証人など、緊急性を装って金銭を要求されるケースがほとんどです。
「会社の金を使い込んだ」「息子がトラブルに巻き込まれた」: 息子や孫、夫になりすまし、「会社に迷惑をかけた」「友達を怪我させた」など、信じ込ませるためのストーリーを作ってきます。
「家族に連絡しないで」「誰にも言わないで」: 秘密にすることを強く要求される場合は、詐欺の可能性が高いです。
「ATMで還付金がある」「ATMで手続きをしてほしい」: 公的機関が、電話でATM操作を指示することは絶対にありません。
【対策】
一旦電話を切って、自分でかけ直す: 相手に言われた番号にかけ直すのではなく、普段使っている電話帳の番号や、家族・知人の番号に自分でかけ直して本人確認をしましょう。
家族や知人に相談する: 少しでも怪しいと思ったら、すぐに家族や信頼できる知人に相談してください。
「還付金詐欺」の可能性も疑う: 最近では、税務署や役所などを名乗り、「払いすぎた税金がある」「還付金がある」などと言ってATMへ誘導する手口も増えています。公的機関が電話でATM操作を指示することはありません。
留守番電話を設定する: 迷惑電話対策として、留守番電話を設定し、知らない番号からの電話にはすぐに出ないようにすることも有効です。
「自分は大丈夫」と思わない: 誰でも被害に遭う可能性があります。日頃から詐欺の手口を知っておくことが、自分自身や大切な人を守ることに繋がります。
もし、これらの詐欺に遭ってしまった、あるいは遭いそうになった場合は、すぐに最寄りの警察署や消費生活センターに相談してください。