NISAの税務署審査、何を確認してるの?審査に通らない理由と期間を徹底解説
はじめに:NISA口座開設、審査中ってどういうこと?
NISA(新NISA、つみたてNISA)を始めようと、金融機関に申し込んだ後、手続きの途中で「税務署審査中」という表示を見て、「一体、何を審査しているんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
「もしかして審査に落ちることもあるのかな…」と不安に感じている方もいるかもしれませんね。
結論から言うと、NISA口座の税務署審査は、ほとんどの人が問題なく通過できます。
しかし、ごくまれに審査に通らないケースもあります。この記事では、NISA口座開設における税務署審査の具体的な内容と目的、そして審査に通らない理由や、審査期間の目安について、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
NISAの税務署審査内容とは?何をチェックしているの?
NISAの税務署審査は、主に以下の2つのことを確認しています。
1. 二重開設ではないか
これが、税務署審査の最も重要な目的です。
NISA口座は、**「1人1口座」**しか持つことができません。これは、金融機関を変えても、同時に複数のNISA口座を持つことはできない、ということです。
税務署は、あなたのマイナンバー情報を元に、他の金融機関でNISA口座を開設していないかをチェックしています。もし、過去にNISA口座を開設したことがあって、まだ閉鎖していなかったり、複数の金融機関に同時に申し込んでいたりすると、この審査でストップがかかります。
2. 非居住者ではないか
NISA口座は、日本国内に住んでいる方(居住者)のみが利用できる制度です。海外に住んでいる方(非居住者)は利用できません。
税務署は、住民票の情報などを確認し、あなたが日本に住んでいるかどうかをチェックします。海外に転居したのにNISA口座を継続して利用しようとした場合などに、審査に通らないことがあります。
NISAの税務署審査に通らない理由と対処法
税務署審査に通らない、つまり「審査落ち」する主な理由は、先ほど解説した2つのチェックポイントに関係しています。
【理由1】すでに他の金融機関でNISA口座を開設している
これが、審査に通らない最も多い理由です。
過去にNISA口座を開設したけれど、どこで開設したか忘れてしまった
A証券でNISA口座を開設後、閉鎖手続きをせずにB証券に申し込んでしまった
といったケースが考えられます。
【対処法】
心当たりのある金融機関に問い合わせて、NISA口座の状況を確認しましょう。すでに口座が開設されている場合は、そちらを閉鎖する手続きをしてから、新しい金融機関に申し込みをし直す必要があります。
【理由2】海外転居などにより非居住者になった
NISA口座開設後に海外に転居した場合、NISA口座は利用できなくなります。
【対処法】
海外に転居する際は、NISA口座の閉鎖手続きを行う必要があります。もし手続きを忘れてしまった場合は、金融機関に連絡して指示を仰ぎましょう。
【理由3】本人確認書類の不備
ごくまれなケースですが、申し込み時に提出した本人確認書類(マイナンバーカードなど)の情報に不備があったり、読み取りづらい写真だったりした場合も、審査がストップすることがあります。
【対処法】
金融機関から不備の連絡が来たら、速やかに正しい情報を再提出しましょう。
NISAの税務署審査にかかる期間はどれくらい?
「税務署審査中」と表示されてから、「いつまで待てばいいの?」と気になりますよね。
一般的な審査期間は、通常1週間〜2週間程度です。
ただし、年末年始や新NISA開始直後など、申し込みが集中する時期には、審査期間が長くなることがあります。もし、申し込みから2週間以上経っても連絡がない場合は、一度申し込んだ金融機関に問い合わせてみるのが良いでしょう。
まとめ:税務署審査はNISAのルールを守るための大切な手続き
今回は、NISA口座開設における税務署審査の内容と、審査に通らない理由について解説しました。
税務署審査は、「1人1口座」のルールを守るために行われる大切な手続きです。
ほとんどの人は問題なく審査を通過できますが、二重開設や非居住者である場合に審査落ちすることがあります。
審査期間は、通常1週間〜2週間程度が目安です。
税務署審査は、NISA制度を正しく、公平に運用するために欠かせないものです。万が一、審査に時間がかかったり、審査に通らなかったりしても、慌てずに金融機関に相談して、正しい手続きを進めていきましょう。