「無料点検です」は要注意!知っておきたい悪質な点検商法の手口と対策
「近所の者ですが、お宅の屋根を無料で点検させていただけませんか?」
「水道管の点検に来ました。このままだと大変なことになりますよ!」
突然の訪問で、このように言われた経験はありませんか?
実はこれ、「点検商法」と呼ばれる悪質な手口かもしれません。点検商法は、不安を煽って不必要な工事や商品を契約させようとする詐欺行為です。
この記事では、点検商法の巧妙な手口から、具体的な対策までを分かりやすく解説します。大切な財産を守るために、ぜひ最後まで読んで、正しい知識を身につけましょう。
1. これが点検商法の手口!3つのパターン
点検商法は、消費者の心理的な隙をついてきます。主な手口は、以下の3つのパターンに分けられます。
① 不安を煽る
これが点検商法の最も典型的な手口です。「このまま放っておくと大変なことになりますよ」「地震で屋根が崩れる可能性があります」など、専門用語を交えながら、根拠のない危機感を煽り、冷静な判断をできなくさせます。
② 無料を強調する
「無料点検」を謳って消費者の警戒心を解き、家に上がり込むのが目的です。一度家の中に入ってしまうと、断りづらい状況を作り出されてしまいます。
③ 偽の被害を見せる
「点検の結果、屋根瓦がずれていました」「床下がシロアリに食われています」などと、実際には問題ない場所の写真を撮ったり、わざと物を壊したりして、偽の被害を見せつけます。
2. 狙われやすい場所と事例
点検商法は、特に家の点検を口実にすることが多く、以下のような場所が狙われやすい傾向にあります。
屋根:「瓦がずれている」「棟板金が浮いている」などと言って、高額な修繕工事を勧められます。
床下:「シロアリがいます」「湿気がひどくカビが生えています」などと言って、床下の防蟻・防湿工事を迫られます。
水道管:「水道管から水が漏れている音がします」などと言い、不必要な高額な工事を契約させようとします。
3. 被害に遭わないための3つの対策
悪質な業者に騙されないためには、冷静な対応と日頃からの心がけが重要です。
① まずは「その場で契約しない」
どんなに不安を煽られても、絶対にその場で契約書にサインしてはいけません。「家族と相談します」「後日こちらから連絡します」などと言って、一旦冷静になる時間を作りましょう。
② 安易に家に上げない
「無料点検だけだから…」と安易に業者を家に上げてはいけません。玄関先で用件を聞き、不審に感じたらすぐに断りましょう。必要であれば、警察に通報することも検討してください。
③ 複数の業者に見積もりを依頼する
本当に家の点検や修繕が必要だと感じたら、訪問してきた業者だけでなく、複数の信頼できる業者に相見積もりを依頼しましょう。適正な価格や工事内容を見極めることができます。
4. まとめ:正しい知識と冷静な対応が身を守る
点検商法は、突然訪問してくる悪質な手口です。
「無料」という言葉に惑わされず、その場で契約せず、安易に家に入れないことが、被害を防ぐための最も大切な対策です。
もし被害に遭ってしまっても、契約から8日以内であれば「クーリング・オフ制度」を利用できる可能性があります。消費者ホットライン(局番なしの188)に相談するなど、すぐに専門機関に連絡しましょう。
この記事が、あなたの財産と生活を守るための一助となれば幸いです。