あなたの家族も狙われている！劇場型詐欺の巧妙な手口と今すぐできる3つの対策
「もしもし、俺だけど…電話番号が変わったんだ」
もし、突然こんな電話がかかってきたら、あなたは信じてしまいますか？
最近、警察官や弁護士、親族を名乗る複数の人物が登場し、言葉巧みにあなたをだましてくる劇場型詐欺が横行しています。これは、従来の特殊詐欺とは異なり、まるで一本の芝居を見せられているかのように、被害者を信じ込ませる巧妙な手口です。
「うちは大丈夫だろう」と油断していると、誰でもだまされる可能性があります。特に、高齢者の被害が急増しており、大切な家族を守るためにも、この詐欺の手口を知っておくことが非常に重要です。
この記事では、劇場型詐欺の恐ろしい手口と、あなたの身近な人が被害に遭わないための具体的な対策を詳しく解説します。
1. まるで一本の芝居！劇場型詐欺の巧妙な手口と犯人の役割
劇場型詐欺は、複数の犯人がそれぞれ異なる役柄を演じ、被害者の冷静な判断を奪うことが特徴です。
犯人たちの主な役柄と手口
【親族役】: **「電話番号が変わった」「トラブルに巻き込まれた」**と、一番初めに電話をかけてくる役です。焦らせることで、被害者の冷静さを失わせます。
【警察官役・弁護士役】: 「あなたの家族が大変なことになった」と、あたかも事実であるかのようになりすまして電話をかけてくる役です。公的機関を名乗ることで、被害者の信頼を勝ち取ります。
【金融機関職員役】: 「手続きが必要」などと、お金を振り込ませるための具体的な指示を出す役です。
【受け子役】: 最終的にお金を直接受け取りに来る役です。
これらの犯人たちは、巧みな演技で被害者を信じ込ませ、「家族を助けたい」「自分にできることはないか」という善良な心につけ込んできます。
2. 事例から学ぶ！こんな電話は特に要注意
劇場型詐欺の被害は、特定の決まり文句から始まることが多いです。以下のような電話が来たら、特に注意が必要です。
「電話番号が変わったから、この番号にかけ直して」
→ 相手が親族を名乗っていても、いったん電話を切り、これまでの電話番号にかけ直して事実を確認しましょう。
「あなたの個人情報が漏れていて、お金がだまし取られるかもしれない」
→ 警察官や役所の職員を名乗り、不安を煽ってきます。絶対に個人情報を教えたり、お金を振り込んだりしないでください。
「払いすぎたお金、還付金があります」
→ 還付金詐欺の手口でもあります。役所や警察がATMの操作を指示することはありません。
3. 被害に遭わないための3つの鉄則
劇場型詐欺の見分け方は、たった3つの鉄則を守るだけで、グッとだまされない可能性が高まります。
一人で判断せず、必ず家族や友人に相談する
「誰にも言わないで」と口止めされることが多いですが、まずは電話を切り、すぐに家族や友人に相談してください。冷静な第三者の視点が入れば、それが詐欺であると見破ることができるはずです。
慌ててお金を振り込まない
詐欺師は、被害者を焦らせて冷静な判断をさせないように仕向けてきます。「今すぐお金が必要だ」と言われても、絶対に慌ててお金を用意したり、振り込んだりしないでください。
相手の要求に安易に応じず、一旦電話を切る
「〇〇の件で電話した」などと、相手から電話がかかってきた場合、一度電話を切りましょう。そして、相手の言っていることが事実かどうか、自分で調べて確認することが大切です。
4. もし「怪しい」と思ったら...すぐにできる具体的な行動
少しでも「怪しい」と思ったら、ためらわずに次の行動をとってください。
すぐに警察に連絡する
最寄りの警察署や警察相談専用電話「#9110」に連絡しましょう。
消費者センターに相談する
消費者ホットライン「188」に電話をすれば、詐欺の相談先を教えてくれます。
まとめ
劇場型詐欺は、巧妙な手口で誰もがだまされる可能性を秘めています。しかし、その手口を知り、対策を講じることで、被害を防ぐことができます。
大切なのは、「自分は大丈夫」と思わないこと。
今回の記事を参考に、高齢者の家族と詐欺について話し合ったり、周囲の人に注意を促したりすることが、詐欺を防ぐための最大の予防策になります。
知識を持つことが、あなたとあなたの大切な人を守る第一歩です。