「エリゲロンを植えてはいけない」は本当? ふわふわ可愛い花の魅力と注意点
春から秋にかけて、小さくて可愛らしい花をたくさん咲かせるエリゲロン。別名「源平小菊(ゲンペイコギク)」とも呼ばれ、白からピンクへと花色が変化する様子が源氏と平家の旗に見立てられたり、ふわふわとした花姿が人気を集め、ガーデニングでよく利用されています。
ところが、インターネットなどで検索すると「エリゲロンを植えてはいけない」といった情報を見かけることがあり、不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
今回は、エリゲロンの魅力と、なぜそう言われるのか、そして植える際に気をつけるべきポイントについて詳しく解説していきます。
エリゲロンは「植えてはいけない」植物ではない!
結論から言うと、エリゲロンは**「植えてはいけない」植物ではありません**。毒性もありませんので、小さなお子さんやペットがいるご家庭でも、適切に管理すれば安心して育てられます。
では、なぜそのような言われ方をするのでしょうか? それは、エリゲロンが持ついくつかの特性によるものです。
「植えてはいけない」と言われる理由と、その対策
エリゲロンが「植えてはいけない」と言われる主な理由は、その繁殖力の強さにあります。
理由1:とにかく繁殖力が旺盛!
エリゲロンは、一度植えると非常に旺盛に増えていきます。
- こぼれ種で増える: 花が終わると小さな種がたくさんでき、風に乗ってあちこちに飛び散り、自然に芽を出して増えていきます。
- 株が広がる: 地中を這うように根を伸ばし、株自体も横に広がっていきます。
- 宿根草である: 冬に地上部が枯れても、根が生きていれば翌春には再び芽吹きます。
これらの特性から、「気づいたら庭中がエリゲロンだらけになっていた!」という状況になりやすいのです。これが「植えてはいけない」という表現につながる一番の理由と言えるでしょう。
【対策】
- 植える場所を選ぶ: 他の植物の生育を妨げないよう、増えても困らないスペースや、グランドカバーとして広げたい場所に植えましょう。
- 鉢植えにする: 鉢植えにすれば、増えすぎる心配がありません。移動も簡単なので、日当たりの良い場所に置いたり、季節の飾り付けとして楽しんだりできます。
- こまめな花がら摘み: 花が終わったら、種ができる前に花がらを摘み取りましょう。これにより、こぼれ種による繁殖を抑えられます。
- 適度な間引きや剪定: 増えすぎた場合は、適宜株を間引いたり、刈り込んだりして、大きさをコントロールしましょう。
理由2:アスファルトの隙間などにも生えるため
エリゲロンは非常に生命力が強く、アスファルトのひび割れやブロック塀の隙間など、わずかな土しかないような場所でも根を張り、花を咲かせることがあります。このたくましさが、「雑草化する」というイメージにつながることもあります。
【対策】
- 基本的には理由1の対策と同じですが、もし予期せぬ場所で生えているのを見つけたら、早めに抜き取ることで拡大を防げます。
エリゲロンの毒性は?
エリゲロンに毒性はありません。 小さなお子さんがいるご家庭やペットを飼っている方でも、安心して育てることができます。
ただし、どんな植物でもアレルギー反応を引き起こす可能性はゼロではありません。万が一、口にしてしまったり、触れた後に異常が見られたりした場合は、速やかに医療機関を受診するようにしてください。
エリゲロンの魅力をもっと知ろう!
繁殖力が強いという特性も、見方を変えればエリゲロンの大きな魅力になります。
- 手入れが楽!
- ほとんど手がかからず、水やりも植え付け時以外は降雨に任せても大丈夫なほど丈夫です。
- 病害虫にも強く、初心者でも育てやすい植物です。
- グランドカバーに最適!
- 地面を覆うように広がるため、雑草対策としても有効です。
- 広いスペースを自然な雰囲気で埋めたい場合にぴったりです。
- 開花期が長い!
- 春から秋にかけて、非常に長い期間花を楽しむことができます。
- 白からピンクへの色の変化も美しく、様々な表情を見せてくれます。
- 可憐な花姿!
- 小さくてもたくさん咲く花は、ナチュラルガーデンやイングリッシュガーデンにもよく馴染みます。
- 他の植物とも合わせやすく、寄せ植えのアクセントにもなります。
まとめ:「特性を理解して、上手に付き合う」が鍵!
エリゲロンが「植えてはいけない」と言われるのは、その繁殖力の強さゆえです。しかし、これは毒性があるわけでも、危険な植物であるわけでもありません。
その特性を理解し、鉢植えにしたり、増えすぎないよう手入れをしたりすることで、エリゲロンは庭やベランダを彩る心強い味方になってくれます。手間いらずで、長く可憐な花を楽しめるエリゲロンを、ぜひあなたのガーデニングに取り入れてみてはいかがでしょうか。