なぜムクドリがやってくる?群れになってうるさく鳴く鳥の生態と、穏やかな共存のための対策


夕暮れ時、空いっぱいに広がるムクドリの大群。そして、あたりに響き渡るけたたましい鳴き声…。「またムクドリが来た!」「一体いつまで続くの?」と、その騒音やフンに悩まされている方は少なくないのではないでしょうか。

ムクドリは私たちにとって身近な鳥ですが、なぜあれほどまでに大きな群れを作るのか、そしてなぜあんなにうるさく鳴くのか、その生態には知られざる理由があります。

この記事では、ムクドリがあなたの街にやってくる理由や、その鳴き声に隠された意味を分かりやすく解説します。さらに、ムクドリと上手に、そして穏やかに共存していくための具体的な対策まで、詳しくご紹介します。もう、ムクドリに悩まされる日々とはお別れしましょう!


なぜムクドリは群れるの?やってくる理由とその生態

ムクドリは、スズメ目ムクドリ科に属する鳥で、体長は約24cmほど。ヒヨドリよりも少し小さく、頭は白黒、体は褐色、そして黄色いクチバシと足が特徴です。彼らが私たちの生活圏にこれほど多くやってくるのには、いくつかの理由があります。

1. 寒さを乗り越えるため:集団ねぐりで暖を取る

ムクドリが特に大きな群れを作るのは、秋から冬にかけての寒い季節です。これは、**夜間の寒さを乗り切るための「集団ねぐら」**を作るため。たくさんの仲間と体を寄せ合うことで、体温を保ち、外敵から身を守る効果があると考えられています。都市部の街路樹や公園の木々は、外灯で暖かく、外敵も少ないため、彼らにとって絶好のねぐらとなります。

2. 天敵から身を守るため:数の力で安全を確保

群れでいることは、彼らにとって最大の防御策です。カラスや猛禽類(タカやフクロウなど)といった天敵から狙われにくくなります。集団で空を舞う「群舞(ぐんぶ)」は、その美しさから注目されますが、これは天敵を撹乱し、捕食を避けるための行動だと言われています。

3. 豊富なエサを求めて:都市は「食料庫」

ムクドリは雑食性で、さまざまなものを食べます。

  • 木の実や植物の種子: 公園や街路樹の木の実、庭先の果物なども彼らのエサになります。
  • 昆虫やその幼虫: 地面を歩きながらミミズや虫の幼虫を探して食べます。
  • 花の蜜: 時には花の蜜を吸うこともあります。

都市部には、公園の木々や家庭菜園、さらには放置された生ゴミなど、彼らにとってのエサが豊富に存在します。特に冬場は自然のエサが少なくなるため、都市部に集中する傾向があります。


「うるさい!」鳴き声の理由と、フンがもたらす困りごと

ムクドリの大群は、その鳴き声とフンによって、私たちに様々な困りごとをもたらします。

けたたましい鳴き声の正体

ムクドリは、非常に多様な鳴き声を発します。彼らの大きな集団での鳴き声は、主にコミュニケーション警戒のためだと言われています。

  • 仲間との合図: 集団で行動するための呼びかけや、ねぐらに入るとき、飛び立つときなどの合図です。
  • 危険の共有: 天敵の接近を仲間に知らせ、群れ全体で警戒態勢を取るための鳴き声でもあります。

彼らにとっては自然な行動ですが、それが何百、何千という規模になると、私たちにとっては騒音となり、睡眠を妨げたり、ストレスの原因になったりします。

フンがもたらす被害

鳴き声以上に深刻なのが、大量のフンによる被害です。

  • 景観の悪化: 建物や車、洗濯物などがフンで汚れてしまい、見た目が非常に悪くなります。
  • 衛生的問題: フンには様々な病原菌が含まれている可能性があり、感染症のリスクがゼロではありません。アレルギーや喘息の原因になることも指摘されています。
  • 建物への影響: 長期間フンが付着していると、酸によって建物の外壁や車の塗装が傷む原因になることもあります。
  • 不快感: 純粋に不快で、精神的な負担になることもあります。

ムクドリと穏やかに共存するために:効果的な対策方法

ムクドリによる被害を最小限に抑え、私たちと彼らが穏やかに共存していくためには、いくつかの対策を組み合わせることが効果的です。

1. 物理的な対策:ねぐらを作らせない工夫

ムクドリが寄り付かない環境を作ることが第一歩です。

  • 防鳥ネットの設置: ベランダや庭木など、ムクドリがよく止まる場所に目の細かい防鳥ネットを張ることで、物理的に侵入を防ぎます。特にねぐらにされやすい場所には有効です。
  • CDやホログラムテープ: 光を反射するものを吊るすと、ムクドリが警戒して寄り付きにくくなります。キラキラとした光が苦手なため、一時的な効果が期待できます。
  • テグス(釣り糸)を張る: 軒下やベランダの手すりなど、ムクドリが止まる場所に数本テグスを張ると、止まりにくくなり寄り付かなくなります。
  • 枝の剪定: 密集した木はムクドリにとって隠れやすく、ねぐらにされやすいです。自治体によっては、ムクドリ対策として街路樹の剪定を行うこともあります。自宅の庭木であれば、見通しが良くなるように剪定するのも効果的です。

2. 嫌がるものを利用:忌避(きひ)対策

ムクドリが嫌がる音や匂い、光などを利用して追い払う方法です。

  • 超音波発生器: ムクドリが嫌がる超音波を発生させる機器です。ただし、効果には個体差があり、慣れてしまうこともあるため、他の対策と併用するのがおすすめです。
  • 天敵の鳴き声: カラスや猛禽類の鳴き声を流すと、ムクドリが警戒して近づかなくなることがあります。ただし、近隣への配慮が必要です。
  • LEDライトや点滅灯: 夜間に強い光を不規則に点滅させることで、ムクドリがねぐらに寄り付くのを妨げます。
  • 忌避剤(きひざい): ムクドリが嫌がる成分(唐辛子成分など)を含む忌避剤を、止まる場所に設置したり散布したりする方法です。匂いや味で不快感を与えます。

3. エサをなくす:環境整備の徹底

根本的な解決には、エサの供給源を断つことが重要です。

  • ゴミの管理: 生ゴミはフタ付きのゴミ箱に密閉し、収集日以外は屋外に置かないように徹底しましょう。
  • 庭の果実の処理: 庭に実がなる木がある場合、熟しすぎた実や落ちた実はこまめに片付けましょう。
  • ペットのエサの管理: 庭やベランダにペットのエサを出しっぱなしにしないようにしましょう。

4. 長期的な視点で考える:地域の協力も大切

ムクドリの問題は、一軒だけではなく、地域全体で取り組むことでより効果が高まります。

  • 自治体への相談: 街路樹に大量のムクドリが群れる場合は、自治体の担当部署(環境課や道路課など)に相談してみましょう。地域全体での対策が検討されることがあります。
  • 地域住民との連携: 近隣住民と協力して、一斉に忌避対策を行うことで、ムクドリがその地域全体を避けるようになる可能性があります。

まとめ:ムクドリとの賢い付き合い方で、快適な毎日を

ムクドリは、私たちと同じ環境で暮らす生き物ですが、その習性が時に私たちに困りごとをもたらします。彼らを完全に排除することは難しいですが、その生態を理解し、適切な対策を講じることで、被害を最小限に抑え、穏やかに共存していくことは可能です。

今回ご紹介した対策を参考に、ぜひあなたの生活空間をムクドリの騒音やフンから守り、より快適な毎日を取り戻してくださいね。

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