有名バルの定番おつまみ本格編!自宅で再現するスペインの極上タパス


スペイン旅行の醍醐味といえば、活気あふれる「バル巡り」です。カウンターに所狭しと並ぶ色鮮やかなタパスや、厨房から漂う食欲をそそる香りは、まさに情熱の国の象徴です。

5分で作れる簡単なものも良いですが、少しだけ手間をかけることで、現地の有名店で出されるような「本格的な一皿」を自宅で再現することができます。パエリアの完成を待つ間、あるいはワインをじっくり楽しむ夜に、本場の味を食卓へ届けてみませんか?

この記事では、スペイン全土のバルで愛され続けている、少し本格的な定番おつまみレシピを厳選してご紹介します。


1. ぷりぷり食感!「エビのガーリックオイル煮(ガンバス・アル・アヒージョ)」

日本でもおなじみのアヒージョですが、本場のバル風に仕上げるには「温度」と「素材の旨味」の引き出し方が重要です。

  • 本格再現のコツ:

    1. エビの頭と殻を活用: 可能であれば有頭エビを使い、殻と頭を先にオイルで加熱して「エビ油」を作ります。これだけでコクが数倍に跳ね上がります。

    2. 低温からじっくり: 冷たいオリーブオイルにニンニクのスライスを入れ、弱火でじっくり香りを移します。焦がさないように注意してください。

    3. 仕上げのパプリカ: 最後にパプリカパウダーをひと振りすることで、スペインらしい深みのある色と香ばしさが加わります。


2. スペイン風ポテトサラダ「エンスラダ・ルサ(ロシア風サラダ)」

「なぜスペインでロシア風?」と思われるかもしれませんが、実はスペインのバルで最もポピュラーなタパスのひとつです。日本のポテサラとは一味違う、濃厚でリッチな味わいが特徴です。

  • 本格再現のコツ:

    1. 具材の細かさ: ジャガイモ、ニンジン、卵をかなり細かく潰すか刻みます。さらに、アンチョビやツナ、グリーンピースを加えるのが一般的です。

    2. オリーブオイルを足す: 市販のマヨネーズだけでなく、良質なオリーブオイルを少量混ぜることで、風味が格段に良くなります。

    3. トッピング: 最後にピコス(小さな堅焼きパン)を添えれば、見た目も食感も本場のバルそのものです。


3. 魅惑の甘辛味!「マッシュルームのセゴビア風」

スペイン中部の古都セゴビアの有名店「メソン・デ・カンディド」などで愛されるスタイルです。マッシュルームのカサの中に、生ハムの塩気とニンニクの香りを閉じ込めます。

  • 本格再現のコツ:

    1. 軸を取る: マッシュルームの軸を抜き、その穴に細かく刻んだ生ハム(ハモン・セラーノ)とニンニク、パセリを詰めます。

    2. 蒸し焼き: フライパンに並べ、白ワインを少量振りかけて蓋をし、蒸し焼きにします。

    3. レモンで締める: 焼き上がりにレモンをギュッと絞ることで、生ハムの脂の甘みが引き立ちます。


4. スペイン風オムレツ「トルティーヤ」を極める

バルに必ず置いてある厚焼きオムレツ。冷めても美味しく、パエリアとの相性も抜群です。

  • 本格再現のコツ:

    1. ジャガイモを「揚げるように炒める」: 多めのオイルでジャガイモと玉ねぎをじっくり加熱し、ホクホクの状態にします。

    2. 卵液との馴染ませ: 炒めた具材を一度卵液の中に移し、10分ほど置いておきます。これでお米を炊くときのように卵が具材の旨味を吸い込みます。

    3. 半熟で仕上げる: 両面を焼きますが、中は少しとろりとした状態(ポコ・クアチャード)で止めるのがプロの技です。


バル気分を演出する「おもてなし」のテクニック

本格的な料理ができたら、最後は演出です。

  • テラコッタの器(カスエラ): スペインらしい茶色の陶器を使うだけで、料理の温度が下がりにくく、見た目も一気に本格化します。

  • 立ち飲みスタイル: あえて椅子を置かず、キッチンカウンターや高めのテーブルで「立ち飲み」を楽しむのも、スペインバルならではの粋な遊び方です。

  • 背景に流す音楽: フラメンコやギターの音色をBGMに流せば、そこはもうスペインの街角です。


まとめ:一手間が変える、至福のタパスタイム

今回ご紹介した料理は、どれもスペインの人々が日常的に愛し、誇りに思っている味ばかりです。

エビの頭から出る出汁の香りや、じっくり炒めたジャガイモの甘み。そんな「一手間」が生み出す深い味わいは、パエリアを待つ時間を単なる待ち時間から、最高のアペリティフ(前食)へと変えてくれます。

週末の夜、少しだけ時間をかけて、あなただけの「おうちバル」を開店させてみてはいかがでしょうか。


よくある質問(FAQ)

Q. オリーブオイルはどんなものを使えばいいですか?

A. 加熱用には「ピュアオリーブオイル」、仕上げやエンスラダ・ルサなどの生食には香りの強い「エクストラバージン」と使い分けると、より美味しく仕上がります。

Q. 具材が余ってしまったら?

A. アヒージョのオイルが余ったら、翌日のパスタソースにするのがおすすめです。エビの旨味がたっぷり溶け出しているので、絶品のシーフードパスタになります。

Q. 生ハムは国産のものでも代用できますか?

A. 代用可能ですが、できればスペイン産の「ハモン・セラーノ」を探してみてください。熟成された独特の香りが、料理の仕上がりを左右します。