性感染症(STD)の検査を受けたい時の自然な伝え方と準備
性感染症(STD)の検査を受けるのは、デリケートなことなので緊張したり、恥ずかしいと感じたりするのは自然なことです。しかし、早期発見・早期治療が何よりも大切です。
ここでは、病院やクリニックの受付と医師に、性感染症の検査を希望していることを自然かつ正確に伝えるための言い方と、事前にできる準備を解説します。
1. 受付で「さらっと」伝える言い方(電話・窓口)
受付で詳しく説明する必要はありません。以下の伝え方で、簡潔に予約・受付を済ませることができます。
パターンA:症状がある場合(最も自然で一般的)
具体的な症状を伝えることで、「体調不良で診察を受ける」という形になり、自然です。
男性(泌尿器科・性病科)
「排尿時に軽い違和感があるので、診察をお願いします。」
「デリケートゾーンにかゆみがあるので、相談したいです。」
女性(婦人科・産婦人科)
「おりものの量や色がおかしいので、婦人科の診察を希望します。」
「かゆみがあるので、一度見ていただきたいです。」
パターンB:症状はないが検査を希望する場合(健康意識をアピール)
ご自身の健康管理の一環として検査を受ける、という形で伝えれば、恥ずかしさが軽減されます。
「特に症状はないのですが、性感染症のチェックをお願いできますでしょうか。」
「定期検診の一環として、STD(性感染症)の検査を希望します。」
(電話の場合)「初診です。症状については、医師に直接お話ししたいです。」
2. 医師(問診時)への「正確な」伝え方
受付では簡潔でOKですが、医師には詳細な情報が必要です。正確な診断のために、正直に詳しく伝えましょう。
1. 検査を希望する理由を明確にする
どの感染症を疑っているのか、なぜ検査したいのかを伝えます。
「〇〇(性器のかゆみなど)という症状があるので、クラミジアや淋菌など一般的なSTDの検査をお願いします。」
「症状は特にないのですが、念のため、HIVや梅毒などを含めた**一通りの検査(フルセット)**を希望します。」
「パートナーが変わったので、確認のために検査に来ました。」
「パートナーが陽性と診断されたので、私も検査と治療をお願いします。」
2. 症状と感染機会からの期間を伝える
「2週間ほど前から陰部に小さなブツブツができて、なかなか治りません。」
「感染の可能性がある行為から、ちょうど〇週間経っています。」(検査の種類によっては、この期間が非常に重要になります)
3. 不安なことは遠慮なく質問する
「もし陽性だった場合、治療期間はどのくらいですか?」
「誰にも知られずに治療できますか?」(保険診療か自費診療かによって、家族に知られるリスクが変わる場合があります)
3. 受診をスムーズにするための事前準備
1. 検査項目を決めておく
検査は、「何を調べるか」によって費用や検査方法が異なります。事前にクリニックのホームページなどで、クラミジア、淋菌、HIV、梅毒など、どの検査を受けたいか確認しておくとスムーズです。
2. 匿名性を確認しておく
多くの専門クリニックでは、匿名での検査や、保険証を使わない自費診療に対応しています。健康保険証を使わずに自費で検査を受ければ、会社や家族に知られる可能性のある**「医療費のお知らせ」が自宅に届く心配がありません**。予約時に「匿名で検査できますか?」と確認しておきましょう。
性感染症は、決して珍しい病気ではありません。勇気を出して一歩踏み出し、ご自身の健康を確実に守ってください。