妊娠初期の体調変化を正確に伝える!受診・相談時の「言い方リスト」


ご懐妊おめでとうございます!

妊娠初期は、新しい命を育む喜びとともに、体調が大きく変化し、不安を感じやすい時期でもあります。特に初めての妊娠では、「この症状は普通?」「病院に伝えるべき?」と迷ってしまうことも多いでしょう。

産婦人科の診察や職場、家族に自分の体の状態を正確に伝えることは、適切なケアやサポートを受けるために非常に重要です。

ここでは、妊娠初期によくある症状を、医師や周囲に正確かつ具体的に伝えるための「言い方リスト」をご紹介します。症状を伝える際のポイントを押さえ、安心してマタニティライフを送りましょう。


1. 「つわり(悪心・嘔吐)」を伝える言い方リスト

つわりは個人差が非常に大きく、周囲に理解されにくい症状の一つです。日常生活への支障度を具体的に伝えることが重要です。

症状のタイプ具体的な伝え方の例(医師・職場向け)伝えるポイント
吐き気「常に胃がムカムカして、乗り物酔いのような状態が続いています。」 「特定の時間帯(例:午前中いっぱい)に吐き気が強く、仕事に集中できません。」持続性具体的な感覚を表現する。「ムカムカ」「オエッとなる」など。
嘔吐「1日あたり平均〇回嘔吐しています。」 「嘔吐がひどく、水分(お茶や水)もほとんど摂れない状態です。(→脱水の危険性)」回数嘔吐の内容(水だけ、胃液など)を具体的に。水分が摂れない場合は緊急度が高いと伝える。
におい過敏「炊きたてのご飯や、職場にある〇〇のにおいが気持ち悪く、近くにいられません。」苦手な具体的なにおいの種類や、それによって避けざるを得ない状況を伝える。
食生活の変化特定の食べ物(例:パン、果物)しか受け付けず、それ以外はすぐに吐いてしまいます。」 「空腹になると吐き気が強くなるため、こまめに何かを口にしないとつらいです。」食事の偏り空腹時の症状を説明し、栄養面や作業環境への配慮を求める。

2. 「出血・腹痛」を伝える言い方リスト(🚨特に重要)

出血や強い腹痛は、流産などの可能性もあるため、非常に注意が必要です。必ず安静にして、すぐに産婦人科に連絡してください。

症状のタイプ伝える言い方の例(病院への電話時)伝えるポイント
出血の色・量「今、茶色っぽいおりもの程度の少量の出血があります。持続しています。」 「生理の終わりかけのような鮮血が、ナプキンに付く程度出ています。」 「生理2日目のような大量の鮮血が、レバーのような塊と共に出ました。」①色(鮮血、茶色、ピンク)②量(おりもの程度、ナプキンにつく程度、大量)③塊の有無を正確に伝える。
腹痛の性質「下腹部が生理痛のような鈍い痛みで、横になっても治まりません。」 「ズキズキとした強い痛み1時間に〇回、規則的にあります。」 「お腹がカチカチに張って突っ張るような痛みがあります。」痛みの種類(鈍い、鋭い、張る)頻度持続時間安静にして治まるかどうかを伝える。
発症の状況「**いつから(〇時間前、昨日から)**始まりました。」 「**何かきっかけ(重いものを持った後、転倒など)**があったかどうか。」医師が原因を特定しやすくなります。

3. 「精神・その他」の体調不良を伝える言い方リスト

ホルモンの急激な変化により、心や身体に様々なマイナートラブルが起こります。

症状のタイプ具体的な伝え方の例(医師・周囲向け)伝えるポイント
強い眠気・倦怠感「夜に十分寝ても、日中も立っていられないほどの強い眠気に襲われます。」 「全身がだるく階段の昇降だけで息切れがします。妊娠前とは明らかに違います。」「疲れている」ではなく、**「身体の機能が低下している」レベルで伝えると、深刻度が伝わりやすい。
精神的な変化「理由もなく涙が出てきたり、急にイライラしたりして、感情のコントロールが難しいです。」 「些細なことでも不安になり、気分が落ち込みがちです。」ホルモンの影響であることを理解し、具体的な行動や感情を伝える。
頭痛・めまい「目の前がチカチカするような立ちくらみが、朝の通勤時や立ち上がった時によく起こります。」 「我慢できないほどの強い頭痛が〇時間**続いています。(→市販薬の服用有無も伝える)」頻度や**発生状況(立ち上がり、空腹時など)を伝えて、原因の特定を助ける。
排泄(便秘・頻尿)「3~4日便通がありません。お腹が張って苦しいです。」 「トイレが近く、夜間に何度も目が覚めて十分な睡眠がとれません。」日数や夜間の影響**を具体的に伝える。

症状を伝える際の3つのポイント

受診や相談をする際は、以下の3点をメモにまとめておくとスムーズです。

  1. いつから?(日時): 「〇月〇日の朝から」「昨日のお昼過ぎから」など、症状が始まった正確な日時

  2. どのくらい?(程度・頻度): 「1日5回」「3時間続く」「いつもより強い」など、症状の頻度や強さ

  3. どうなった?(変化): 「横になったら少し楽になった」「薬を飲んでも治らない」「だんだん強くなっている」など、時間による変化や対処後の反応

妊娠初期はデリケートな時期です。少しでも「おかしいな」「いつもと違う」と感じたら、我慢せずに遠慮なく医療機関や周囲に相談しましょう。