【安心・安全】ピルを処方してもらう前に!準備しておくべき5つのこと
低用量ピルは、避妊だけでなく、生理痛の緩和や生理周期の安定など、女性の健康をサポートしてくれる非常に頼りになるお薬です。しかし、ピルはホルモン剤であるため、安全に使用するためには、医師の診察と適切な準備が欠かせません。
「初めてピルを処方してもらう」という方が、スムーズかつ安心して服用を開始できるよう、クリニック受診前に準備しておくべき大切な5つのことを分かりやすく解説します。
1. 婦人科・産婦人科選びと受診のタイミング
ピルは医師の診察が必須です。どこで、いつ受診するかを事前に決めておきましょう。
信頼できるクリニックを選ぶ
ピルの処方は、内科ではなく婦人科または産婦人科を受診します。
選び方のポイント:
自宅や職場・学校から通いやすいか(定期的な受診が必要になるため)。
女性医師や女性スタッフがいるか(相談しやすい雰囲気であるか)。
オンライン診療に対応しているか(忙しい方は選択肢の一つに)。
受診のベストタイミング
一般的に、低用量ピルは月経(生理)が始まってから5日以内に飲み始めるのが理想的です。
準備のすすめ: 生理が始まる少し前(月経周期の後半)に一度受診し、ピルの説明を受けたり、必要な検査を済ませておくと、次の生理が始まったらすぐに服用開始できます。
2. 自分の体と健康状態に関する情報整理
ピルを安全に処方してもらうためには、あなたの健康状態を知ることが最も重要です。問診で聞かれる可能性が高い項目を事前に整理しておきましょう。
整理しておくべき5つの情報
直近の生理開始日: 避妊効果や服用開始日を決めるために、最新の月経開始日は必ず記録しておきましょう。基礎体温をつけている方は、その記録も持参すると役立ちます。
服用目的: 「避妊目的」「生理痛(月経困難症)の治療」「生理周期の安定」など、ピルを飲みたい理由を明確にしておきましょう。目的によって、保険適用の可否や処方されるピルの種類が変わります。
既往歴と家族の病歴: 血栓症(脳梗塞、心筋梗塞など)や乳がん、高血圧など、あなた自身やご家族の重大な病歴を正確に伝えてください。特に血栓症リスクは、ピル服用可否の重要な判断材料です。
現在服用中の薬やサプリメント: 他に飲んでいる処方薬や市販薬、サプリメントがある場合は、「お薬手帳」を持参するか、リストにして持っていきましょう。飲み合わせ(相互作用)の確認が必要です。
喫煙の有無: 特に35歳以上で喫煙される方は、ピル服用による血栓症リスクが大幅に高まります。喫煙は重要な確認事項なので、正直に伝えましょう。
3. 受診時の持ち物チェックリスト
初めての受診でバタバタしないよう、必要なものをカバンに入れておきましょう。
必須の持ち物
健康保険証(保険適用外の避妊目的であっても、診察や検査で必要になることがあります)
費用(ピル代、診察代、検査代など。避妊目的の場合は全額自己負担になるため、まとまった金額が必要です)
あると便利な持ち物
お薬手帳または現在服用中の薬のリスト
基礎体温表(つけている場合)
メモ帳と筆記用具(医師の説明を記録するため)
生理用ナプキン(内診や検査で少量の出血がある可能性があるため)
4. 費用と保険適用の違いを知っておく
ピルの処方は、目的によって保険が適用されるかどうかが異なります。
保険適用になる場合(LEP)
月経困難症(生理痛が重い)や子宮内膜症などの**「病気の治療」**を目的とする場合。
比較的費用が安くなります。
保険適用外(自費診療)になる場合(OC)
**純粋な「避妊」**を主な目的とする場合。
診察料や薬代など全て自己負担となり、クリニックによって費用が異なります。
ご自身の目的を伝え、保険適用になるか、自費診療になるかを事前に確認しておくと安心です。
5. 医師への質問事項を考えておく
診察室では緊張して聞きたいことが飛んでしまいがちです。ピルに関する不安や疑問を書き出しておきましょう。
聞いておきたい質問例
「私に合うピルの種類は何ですか?」
「飲み忘れた場合、どうすればいいですか?」
「副作用はどのようなものがありますか?また、その対処法は?」
「定期的な検査は、どれくらいの頻度で必要ですか?」
「将来妊娠を希望したとき、服用を中止すればどれくらいの期間で妊娠可能になりますか?」
これらの準備をしておくことで、安心してピルを始められ、服用後のトラブルも最小限に抑えることができます。あなたの健康と安心のために、しっかり準備して受診しましょう。